糖尿病と運動の関係とは?福岡市早良区の内科医が解説する予防法|

糖尿病と運動の関係とは?福岡市早良区の内科医が解説する予防法

糖尿病と運動の関係とは?福岡市早良区の内科医が解説する予防法|

2026年7月27日

こんにちは。福岡市早良区西新の内科クリニックで診療を行っております中村和彦です。当院は西新駅から徒歩2分という立地で、消化器内科の専門的な診療から日々の体調管理まで、幅広く患者様のお悩みに寄り添っております。今回は生活習慣病の代表格である糖尿病、特に運動療法についてお話ししたいと思います。

「健康診断で血糖値が高めと言われた」「糖尿病と診断されたけれど、何から始めればいいかわからない」という患者様の声をよくお聞きします。この記事では、糖尿病と運動の関係をわかりやすく解説し、日常生活に取り入れやすい運動方法をご紹介します。

糖尿病とはどのような病気か

糖尿病とは、血液中のブドウ糖(血糖)の濃度が慢性的に高くなる病気です。私たちの体は、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きによって、血糖値を一定の範囲にコントロールしています。しかし、インスリンの分泌量が減ったり、働きが悪くなったりすると、血糖値が高い状態が続いてしまいます。

糖尿病には大きく分けて1型と2型がありますが、生活習慣病として広く知られているのは2型糖尿病です。2型糖尿病は、食べ過ぎや運動不足、肥満、ストレスなどの生活習慣が積み重なって発症することが多く、自覚症状がないまま進行することも少なくありません。放置すると、目や腎臓、神経、そして血管にさまざまな合併症を引き起こす可能性があるため、早めの対策が重要です。

なぜ運動が糖尿病に効果的なのか

運動療法は、食事療法や薬物療法と並んで糖尿病治療の三本柱のひとつとされています。運動が血糖コントロールに役立つ理由はいくつかあります。

血糖値を直接下げる効果

運動をすると筋肉がブドウ糖を消費するため、血液中の糖が使われて血糖値が下がります。特に運動直後から数時間は、インスリンの働きを介さずに筋肉が糖を取り込みやすくなるため、効率よく血糖値を下げることができます。

インスリンの働きを改善する効果

継続的に運動を行うことで、インスリンが効きやすい体質へと変化していきます。これを「インスリン抵抗性の改善」と呼びます。インスリン抵抗性が改善されると、少ないインスリンでも効率よく血糖値をコントロールできるようになります。

体重管理と生活習慣病予防

運動によって消費カロリーが増えることで、肥満の予防・改善にもつながります。肥満は糖尿病だけでなく、高血圧や脂質異常症といった他の生活習慣病とも深く関わっているため、運動習慣は総合的な健康維持に役立ちます。

おすすめの運動の種類

糖尿病の運動療法では、主に有酸素運動とレジスタンス運動(筋力トレーニング)の2種類が推奨されています。

有酸素運動

  • ウォーキング(早歩き程度が理想的です)

  • 軽いジョギング

  • 水泳や水中歩行

  • サイクリング

有酸素運動は、酸素を使いながら筋肉を継続的に動かす運動で、血糖値を下げる効果が高いとされています。目安として、1回20〜30分程度、週に3〜5回、合計で週150分以上行うことが推奨されています。

レジスタンス運動(筋力トレーニング)

  • スクワット

  • 腕立て伏せ

  • ダンベルを使った運動

  • ゴムバンドを使ったトレーニング

筋力トレーニングは筋肉量を増やすことで基礎代謝を高め、血糖を消費しやすい体づくりに役立ちます。有酸素運動と組み合わせて週に2〜3回程度行うと、より効果的です。

運動を行う際の注意点

運動は糖尿病の管理にとても効果的ですが、いくつか気をつけていただきたい点があります。

低血糖への注意

インスリン注射や一部の飲み薬を使用している方は、運動によって低血糖を起こすことがあります。運動前後の血糖測定や、糖分を含む捕食を携帯することをおすすめします。めまいや冷や汗、動悸などの症状を感じた場合は、すぐに運動を中止してください。

合併症がある場合の運動制限

網膜症や腎症、神経障害などの合併症がある場合、運動の種類や強度に制限が必要になることがあります。自己判断で激しい運動を始めるのではなく、まずは主治医にご相談いただくことが大切です。

無理のない範囲から始める

急に激しい運動を始めると、関節や心臓に負担がかかることがあります。特に運動習慣のなかった方は、軽いウォーキングから徐々に始め、体を慣らしていくことをおすすめします。

日常生活に運動を取り入れるコツ

「まとまった運動の時間が取れない」という患者様も多くいらっしゃいます。そうした場合は、日常生活の中で体を動かす工夫を取り入れてみましょう。

  • エレベーターではなく階段を使う

  • 一駅分歩いてみる

  • 食後に10分程度の散歩をする

  • 家事をしながら体を動かす時間を意識する

西新駅周辺は歩きやすい街並みが広がっていますので、通勤や買い物のついでに歩く距離を少し増やしてみるのも良い方法です。無理なく続けられる工夫が、長期的な血糖コントロールにつながります。

おわりに

糖尿病は自覚症状が少ないまま進行することが多い病気ですが、適切な運動習慣と食事管理によって、血糖値をコントロールし、合併症のリスクを減らすことができます。当院では消化器内科の専門的な診療とあわせて、生活習慣病についても一般内科として丁寧に対応しております。血糖値のことで気になる点がある方、運動を始める前に体の状態を確認したい方は、どうぞお気軽にご相談ください。土日も診療しておりますので、平日お忙しい方もご都合に合わせて受診いただけます。西新駅から徒歩2分の立地ですので、お仕事帰りやお買い物のついでにも足を運びやすいかと思います。皆様の健康を守るお手伝いができれば幸いです。

よくある質問

Q. 糖尿病の人はどんな運動をすればいいですか?

ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動と、スクワットなどの筋力トレーニングを組み合わせるのが効果的です。有酸素運動は週150分程度を目安に、無理のない範囲から始めることをおすすめします。

Q. 運動すると血糖値はどのくらい下がりますか?

運動により筋肉がブドウ糖を消費するため、運動直後から数時間は血糖値が下がりやすくなります。ただし効果には個人差があるため、継続的な血糖測定で確認することが大切です。

Q. 糖尿病の運動療法で気をつけることは何ですか?

インスリンや一部の薬を使用している場合、運動により低血糖を起こすことがあるため注意が必要です。また合併症がある場合は運動の種類や強度に制限が必要になることがあるため、事前に医師に相談してください。

Q. 運動する時間がない場合はどうすればいいですか?

階段を使う、一駅分歩く、食後に10分散歩するなど、日常生活の中で体を動かす工夫を取り入れることが効果的です。まとまった時間が取れなくても、こまめに体を動かす習慣が血糖コントロールに役立ちます。

Q. 糖尿病の症状が心配な場合はどうすればいいですか?

血糖値の異常や体調の変化を感じる場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。当院では土日も診療しておりますので、お気軽にご相談いただけます。

記事監修者

中村 和彦

中村 和彦

九州大学医学部卒。米国National Institutes of Healthに留学。九州大学病院、原三信病院、国立病院機構福岡東医療センターで消化器内科医として診療。

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